IR法(特定複合観光施設区域整備推進法)が成立しました。改めて,IRとは何かというと,「カジノを含む統合型リゾート(統合型リゾート(とうごうがたリゾート、英称:Integrated Resort」)
ということのようですね。
私も,過去多数の多重債務の処理案件を扱ってきましたが,やはり,「ギャンブル依存症」の対策が,絶対必要だなと思っている一人です。政府も対策に乗り出すようです。
もともと,私は,最初は,精神論,趣味の選択の仕方というような,捉え方をしていました。
しかし,これだけ多くの人が同じようなギャンブルに使うお金のために家計を壊し,借金を増やしという状況が繰り返されると,ちょっとどうかしているという思いから,ネット検索で調べるようになりました。そして,「依存症」というれっきとした疾患であり,それが脳の機能上の問題であるということを認識するようになりました。
カジノが認められているアジア諸国の都市では,すでに,ギャンブル依存症対策が行われていることも知りました。
確かに,その人の症状を責めたところで,その人がよくなるものでもありません。
依存症といえば,違法薬物の依存による刑事罰の問題も,国選弁護を通じて認識しておりました。これらは,タバコなどの合法的なものも含め,「物質依存」というタイプに分類されるのですが,違法薬物使用の場合,単純な刑罰というのではなく,「更生,再犯の防止」という名のみではなく,具体的な治療という形で,前向きで実質的な方策を施す必要が叫ばれ改善されてきました。
が,ギャンブル依存のような「行為依存」というタイプでは,先程述べましたように,疾患としての捉え方,対処として,治療するという捉え方は,まだまだ社会に浸透していないように思われます。実際,これに注目した治療機関の整備も遅れているようです。
多重債務問題を扱う一人として,ご相談を受けた際には,債務処理は弁護士の仕事で当然なのですが,併せて,今後の生活改善のためにも,こうした治療機関への案内もできたらいいなと切に思います。